・自社のリソース・研修受講率の面で現在のコンプライアンス研修に課題を抱えている方
・社員のコンプライアンス意識向上と知識の定着化を図りたい人事・研修担当者
・コンプライアンス研修の受講管理を効率的にしたい方
コンプライアンス研修の実施は、法令違反や不正行為を未然に防止するなどの企業リスク低減の役割を持ちます。近年、コンプライアンス違反により、倒産に至った企業が増えていることもあり、企業が社会的信用を継続し事業を運営していくためには重要な研修です。そのため、コンプライアンス研修は現在ほとんどの企業で実施されていますが、資料作成、研修の実施や受講管理に手間がかかるなど負担を感じる担当者の方も多いのではないでしょうか。これらの課題は、eラーニングでの実施に切り替えることで解消することができます。本記事では、eラーニングでコンプライアンス研修を実施する方法を解説します。
企業が抱えるコンプライアンス研修の課題は様々ですが、特に多くの担当者に課題として認識されているものをご紹介します。
株式会社LegalOn Technologiesが実施した、コンプライアンス関連業務に携わる300名の会社員、会社役員を対象の「企業のコンプライアンス実態調査」では、2番目に多い課題として「研修の受講者の習熟度の低さ」があげられています。
日程を決めて受講を促す講義形式や強制力のないオンライン学習は、通常業務が優先されやすく、そもそも受講率が低くなる傾向にあります。また、強制力を持たせることで受講率は上がるものの、多くの社員にとっては興味関心度合いが高くなく消極的な受講となるため、習熟度を高めることはなかなか難しい課題です。
上記同調査によると、「担当者の時間不足」や「人手が足りない」という課題が上位に上がっています。研修の設計や資料作成に時間がかかることははもちろんのこと、全社員を対象とした研修のため受講管理も煩雑になります。
また、コンプライアンス研修の内容は、時代や社会の変化に合わせて定期的に更新する必要があります。そのため、一度資料を作成すればそれで完了というわけではなく、常に最新の情報に対応するための継続的な対応が求められるのも担当者の工数を圧迫する要因のひとつです。
受講率の測定は比較的容易にできるものの、習熟度やその先の現場への影響をどのように測定するか難しいところです。コンプライアンス研修を継続して行っていく中で、研修の効果が可視化できず、良い方向に進んでいるのかわからずに悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょうか。
これらの課題は、eラーニングを活用することで解消できる点もあります。
次章からは、コンプライアンス研修にeラーニングを活用することで得られる利点や活用の際のポイントをご紹介します。
コンプライアンス研修にeラーニングを活用することで得られる、主なメリットを5つご紹介します。
eラーニングの最大の利点は、社員が自分の都合に合わせて研修を受けられることです。そのため、研修に合わせてスケジュールを調整する必要がないため、時間や場所に制約がなく、業務の合間や出張先などでも受講できることで受講率が大幅に向上します。
eラーニングでは、受講履歴がシステム上で自動的に管理され、管理画面で受講状況が一目でわかります。これにより、研修担当者が個別に受講状況を確認する手間が省け、管理工数が大幅に削減できます。また、未受講者へのリマインダーやフォローアップも自動化する機能もあり、工程数を減らして効率化することができます。
eラーニングは学習の流れにテストを組み込むことができるサービスも多いため、受講生が内容を理解しているか、テストで確認することができます。コンプライアンス研修はどうしても消極的な姿勢の受講者が多くなるため、座学のみで完結する研修では習熟度の向上は見込みづらいです。受講後のテストまで含めて研修とすることで、受講生は内容を理解しようとするため習熟度の向上に貢献します。また、重要なポイントをテストの設問に設定することで、外してはいけないポイントを理解してもらうことができます。
LMSシステムで受講状況とテスト結果による習熟度を一元管理できるのもeラーニングを活用するメリットです。
eラーニングでは、役職などで異なる研修内容を設定することが可能です。例えば、管理職向けにはコンプライアンス法令違反による企業への影響(株価下落、信用失墜)やと意識改革などを、一般社員向けには基本的なコンプライアンス知識に焦点を当てた法令遵守、企業倫理や行動規範・情報セキュリティなどを提供することができます。これにより、受講者が自身の役割に応じた適切な知識を習得することが可能となります。
冒頭に課題としてあげた資料作成に工数がかかる点において、eラーニングサービスを活用することで担当者の負担が大幅に軽減します。利用するサービスによりますが、基本的に教材は用意されているため、質の担保された資料を活用して研修を組み立てることができます。
ここからはeラーニングでコンプライアンス研修を実施する際に押さえておくべきポイントをご紹介します。
前述した課題であるコンプライアンス意識が低い原因としては、社員がコンプライアンス研修の重要性をしっかりと理解できていないことがあげられます。企業にとってコンプライアンス違反がどれほどのリスクを伴うか、社員ひとりひとりが認識することで、受講意識も変わります。研修をeラーニングで実施する場合も、ただ社員に受講を促すだけでなく、受講する意義や自身の労働環境にどのような影響をもたらすかを伝える工夫をしましょう。
習熟度が低いという課題に対しては、事例や法的影響を交えながら説明することで、向上へのアプローチをします。コンプライアンス違反したことで、会社に与えた影響とどんな処分につながった例があるか、具体性のある内容を用いて社員の関心を高めます。それにより、法律や規則を学ぶだけではなく、コンプライアンス研修を自分事として捉えられるようになります。その結果、定着率向上へと繋がっていきます。
集合研修で負担となっていた受講管理はeラーニングで軽減しますが、未受講者や習熟度が低い受講者へのフォロー体制や管理体制、担当者フローをしっかり確立させることが重要です。 研修内容の更新担当者や進捗フォロー管理者など担当者を明確に分けておき、フローを確立させましょう。
時世に合わせて定期的に研修内容を更新する
コンプライアンスは法改正や新しいリスクが発生するたびに研修内容の見直しが必要な分野です。少なくとも1年に1回は見直して、必要があればアップデートするようにしましょう。法令違反があった際の事例の情報収集もしておくとよいでしょう。
Workschoolとは、TURNK株式会社が運営する
各企業のオリジナル学習教材でオンライン研修を実現するe-Learningシステム(LMS)です。
コンプライアンス研修の負担を大幅に軽減することができるWorkschoolの特徴をご紹介します。
Workschoolはあらかじめ用意された研修資料があり、これを活用することで資料作成の負担が軽減できます。さらに、企業様のニーズに応じてカスタマイズも可能です。業界や業種、ご要望をヒアリングしたうえで、資料制作はまるっと対応いたします。
教材の合間にテストを組み込むことで、受講者の理解度をその場で確認でき、定着率を高めることができます。テストの結果に基づいて、個別のフォローがスムーズで楽にできるようになります。
Workschoolは、eラーニングのシステムを活用して、受講管理や習熟度の追跡を自動化することが可能です。進捗状況をリアルタイムで把握できる仕組みを整えることで、担当者の負担を軽減しつつ、研修の質を高めることができます。
また、Workschoolのシステムでは、受講管理や習熟度が一つの画面で確認することができ、担当者は複数の画面を切り替える必要がありません。これにより、管理業務が効率化され、担当者の負担を大幅に減らすことができます。
企業におけるコンプライアンス研修は、法令遵守を確実にし、法令違反や不正行為を未然に防止するなどリスクを軽減するために極めて重要です。しかし、研修担当者にとって、資料作成や研修の実施、さらには受講管理の負担は大きな課題です。こうした課題を解決するために、eラーニングを活用することで、研修担当者の負担を大幅に削減しつつ、研修の質を上げることができます。