新入社員研修を実施する際、研修の質を高めるためには、受講者からのフィードバックが欠かせません。実際、多くの企業で研修後アンケートが導入されています。研修アンケートを適切に作成・活用することで、受講者の理解度を把握し、研修の改善点を明確にすることができます。本記事では、研修アンケートの作成時のポイント、具体的な質問例について詳しく解説します。
研修実施後、具体的にどのような項目を設置すればいいのか、悩む方も多いでしょう。まずは実施する目的を明確にすることが大切です。
研修後のアンケートを活用することで、受講者がどの程度研修内容を理解しているのかを把握できます。研修の効果を測定し、結果を分析することで、次の研修実施時の施策のアイディアとなり得ます。
受講者のフィードバックをもとに、実施方法、研修の講師の質、カリキュラムなどの改善点を特定できます。特に、どのような形式の研修が有効で、どの部分が理解しづらかったのかを確認することで、次回以降の研修の質を向上させることができます。
アンケート結果を分析して得た情報は、研修を担当するチームや講師に共有することで研修の効果や評価の認識を揃えることができます。講師が複数人いる場合や担当が異なる場合、または担当者の変更時にも、過去の研修評価の情報共有として活用できます。上層部や担当者が情報を共有することで、長期的な育成計画の修正や改善も行えます。研修の効果を最大化し、効率良く人材育成を行うためにも、研修アンケートの実施は重要です。
効果的なアンケートを作るには、ただ質問を並べるだけでは不十分です。ポイントを意識することで、受講者が回答しやすく、分析しやすく、改善に活かしやすいアンケート設計が実現できるでしょう。実際に作成する時に押さえておきたいポイントは以下の通りです。
アンケートを作成する際、目的を明確にしておくことが重要です。何を評価したいか、その目的によってアンケート項目が決まってきます。また、その評価することによってどのような改善が見込めるかを想定しておくことで効果的なアンケートを実施することができるでしょう。
質問数を多くしすぎない
質問数が多すぎると、回答者の負担が増え、回答率や内容の質が低下しがちです。重要な設問に絞り、5〜6問程度に抑えると、3〜5分で回答が完了しやすく、回収率も向上します。
回答方法を工夫する
自由記述が多いと回答内容を考える時間や記入自体に時間がかかったり、心理的・時間的な負担が大きくなります。特に、業務の合間に回答している場合は、1問でも「記述式」があるだけで、以下のような理由で離脱の原因になることがあります。
アンケートの回答率を高めるために、自由記述は重要なポイントに絞り、書きやすい聞き方に工夫しましょう。5段階評価や選択式を軸にして回答のハードルを下げたり、必須の回答項目を最小限にし、受講者が負担なく回答できるようにしましょう。
重要な質問を上部に配置する
アンケートでは冒頭の設問ほど集中して回答されやすく、後半になるほど回答精度が下がる傾向があります。そのため、満足度や理解度など、効果を測るために重要な設問は前半に配置しましょう。
研修後すぐに実施する
受講者の記憶が新鮮なうちに実施することで、具体的かつ正確なフィードバックを得られます。時間が経過すると印象が薄れ、内容も曖昧になるため、終了直後の実施が理想的です。
研修アンケート質問例 一覧
以下は、目的に応じて整理された質問例です。形式や選択肢の工夫により、回答しやすく、分析しやすい設計が可能になります。
目的 | 質問項目 | 形式・回答例 |
研修の総合的な評価を確認 | 研修全体の満足度を教えてください | 5段階評価 ①とても不満 ②やや不満 ③普通 ④やや満足 ⑤とても満足 |
受講者の理解度を可視化 | 研修の内容は理解しやすかったですか? | 選択式 ①非常に理解しやすかった ②やや理解しやすかった ③どちらともいえない ④やや理解しづらかった ⑤非常に理解しづらかった |
進行ペースの適切性を評価 | 研修の進行スピードは適切でしたか? | 選択式 ①非常に早かった ②やや早かった ③ちょうどよかった ④やや遅かった ⑤非常に遅かった |
受講者にとって有益だったトピックを抽出 | 研修で最も役立った内容を教えてください | 具体的研修項目 |
受講者視点での改善要望を把握 | 研修を改善するためのご意見をお聞かせください | 自由記述 |
アンケートの実施方法
研修アンケートを効果的に機能させるには、設計だけでなく「いつ・どのように・どの手段で」実施するかが重要です。ここでは、主な実施手順と実施方法ごとの特徴を紹介します。
前述したアンケートの目的とポイントをもとに、適切な設問を設定したものを作成します。
アンケートの配布方法には、紙ベースのアンケート、Googleフォームなどのオンラインフォーム、LMS(学習管理システム)を活用する方法があります。
紙ベースのアンケート(Excel/紙など)
柔軟に設計・編集でき、配布方法も自由です。オフライン環境でも実施可能です。一方で、配布・回収・記録・集計をすべて手作業で行う必要があるため、人的コストがかかる点には注意が必要です。
Googleフォームなどのオンラインフォーム
無料で手軽に作成でき、スマホからも回答可能です。自動集計やCSV出力機能もあり、紙ベースと比べて配布・回収・分析の手間が大幅に軽減されます。ただし、複雑な分析には限界があります。
LMS(Learning Management System)内アンケート機能
研修の受講履歴や進捗管理と一体化できるため、アンケート回答を「研修修了の条件」に設定することも可能です。未回答者へのリマインドや回答状況の可視化も容易です。LMSにアンケート機能がない場合は、外部ツールとの連携やカスタマイズが必要になる点に注意しましょう。
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3. 結果の集計と分析
アンケートの回答結果は、定量データ(数値評価)と定性データ(自由記述)に分けて整理・分析しましょう。
研修アンケートは、受講者の理解度や満足度を測るだけでなく、研修の質や運営体制そのものを改善するための重要な手段です。実施目的を明確にし、回答しやすい設問設計を行い、適切な方法で配布・回収・分析まで行うことで、研修の効果を最大限に引き出すことができます。ぜひ本記事を参考に、実務に即した研修アンケート設計を進めてみてください。