マイクロラーニングとは?今注目されている理由

マイクロラーニングとは?今注目されている理由

おすすめの方

・マイクロラーニングの導入を検討している人材育成・研修担当者
・今の研修方法に課題を感じている教育担当者

働き方が多様化する中で、従来の長時間研修や集合研修では対応しきれない課題が顕在化しています。また、学習の定着は、研修担当者にとって依然として大きな課題です。そんな課題解決の方法として、忙しい日常業務の合間でも社員が無理なく学習を続けられる「マイクロラーニング」が注目を集めています。

本記事では、マイクロラーニングの基本概念から、導入を検討する際の判断ポイント、運用時の注意点まで、人材育成担当者が導入検討に必要な情報をまとめて解説します。

短時間・スキマ時間で学べる“新しい学習スタイル”マイクロラーニングとは

マイクロラーニングとは、1回あたり数分〜10分程度の短時間コンテンツを使って学習を進める学習形態のことです。動画・スライド・クイズなどをスキマ時間でこなせるよう設計されており、従来の長時間型eラーニングや集合研修とは大きく異なります。

学習の効率化という目的と、技術革新、従来の教育手法の限界、現代の働き方の変化などが複合的に作用してマイクロラーニングが誕生しました。この学習方法は、社員の学びへの心理的な負担を軽減し、定着率を高める工夫が随所に盛り込まれています。

「社員が学び続けられない」原因は“学び方”にあった?

せっかく研修を設けても「継続されない」「途中で離脱してしまう」といった課題を感じていませんか?特に若手社員は、従来のような一括詰め込み型の学習では集中が続かず、受講が義務感に変わりがちということも多いでしょう。

Z世代を中心とした社員は、日常的に短時間の動画やアプリを使って情報を得ています。また、タイムパフォーマンスに重点を置いている傾向から、“必要な時に必要な分だけ”学ぶスタイルが定番となっています。マイクロラーニングは、こうした現代の学び方に合った研修手法として、企業の注目を集めているのです。

企業が導入を進める背景

リモートワークや多様な勤務形態の普及により、従来の集合研修の実施が少なくなっています少なくはでなっはなくなっています。長時間の研修や集合研修は日常業務の都合で参加が難しいケースもあるでしょう。業務への影響が大きく、参加者の確保も困難です。こうした制約の中で、マイクロラーニングは5〜15分の短時間で完結し、業務の合間に学習できる柔軟性があります。場所や時間を選ばず、個人のペースで進められるため、継続しやすく、必要な知識をピンポイントで習得できます。

教育担当者にとっては「負担を減らしながら成果を出す」ための効果的な選択肢となり、限られた予算と時間で多様な学習ニーズに対応できる実践的な手法として、多くの企業で導入が進んでいます。

こんな課題ありませんか?マイクロラーニングが効果的な場面とは

よくある研修のお悩みに対して、マイクロラーニングがどう効果的なのかを見てみましょう。

「集合研修はやりたいけど、時間が取れない」

従来の集合研修のような会議室を押さえ、スケジュールを調整して研修を実施するには、意外と手間と時間がかかります。全員が同じ時間に集まることが困難な職場では、そもそも参加自体が難しいケースもあります。

その結果、必要な研修が後回しになったり、参加できる人が限られてしまい、組織全体のスキルアップが進まないという課題が起きがちです。

eラーニングであればこうした制約を解決できますが、さらにマイクロラーニングなら、各自が都合の良い時間に5〜15分程度で学習でき、場所も選びません。業務の合間やちょっとしたスキマ時間を活用して、知識を身につけることが可能です。

「形式的な受講となり内容がなかなか定着しない…」

“研修をやったこと”だけが目的化してしまい、肝心の内容が身についていない。そんな悩みを持つ教育担当者は多いはずです。

マイクロラーニングは、「小さな学びを繰り返す」構造により、脳に定着しやすく設計されています。短いサイクルで復習やテストも取り入れやすく、学習効果を高める仕組みづくりにも向いています。

「社員がなかなか自主的に学ばない」

社員に「自分で進んで学ぶ姿勢が足りない」と感じることはありませんか?それは本人の意欲だけでなく、学習環境が合っていない可能性もあります。

マイクロラーニングは、スマホで手軽にアクセスできることが最大のメリットです。また、ゲーミフィケーション要素を取り入れることで、義務感で行う学習ではなく「興味を引いて自主的に行う学習」に変えることができます。

ゲーミフィケーション要素を取り入れたマイクロラーニングのLMS
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「管理職から“研修の成果が見えない”と言われる」

受講状況や成果をどう可視化するかは、研修設計で重要なポイントです。従来の研修では、参加したかどうかは分かっても、実際にスキルが身についたか、業務に活かされているかが見えにくいという課題がありました。

その結果、管理職から「研修にかけた時間や費用に見合う効果があるのか」という疑問の声が上がることも少なくありません。

企業によって研修の成果は様々ですが、「受講率×定着率=成果」定量的で測れるため、おすすめです。マイクロラーニングだとこの数値を上げやすくなります。短時間で学習できるため受講率が向上し、繰り返し学習により定着率も高まるためです。

LMSによっては、受講履歴・進捗・クイズ結果などがデータとして蓄積され、管理側の評価材料として活用できます。

マイクロラーニング×こうしたデータが見れるLMSの組み合わせなら、研修効果を数値で示すことが可能になり、管理職への説明責任も果たしやすくなります。

マイクロラーニングの特徴と導入のポイント

マイクロラーニングを導入する際は、コンテンツ形式の選び方や運用設計が成果を大きく左右します。ここでは、実際の活用シーンを踏まえて、導入時に押さえておきたいポイントを解説します。

どんなコンテンツ形式が向いている?

マイクロラーニングは、目的や受講環境に応じてさまざまな形式を使い分けることができます。

たとえば

  • 動画:視覚的に伝えたい内容に有効(操作手順、マナーなど)
  • テキスト+図解:短時間で要点を押さえるのに向いている
  • クイズ/ミニテスト:知識の確認・定着に有効

業務に活かせる仕組みづくり

マイクロラーニングでは、1回3〜5分程度の動画やクイズ形式の教材をスマホで視聴できるため、毎日1コマなど、日々の業務時間の間や通勤中や休憩時間などのスキマ時間に学習可能です。

マイクロラーニングで学んだ内容をその日の業務に活かすため、「今日から1つ実践してみよう」といったワークを取り入れることで、学びを即行動に移すきっかけをつくれます。

このように、マイクロラーニングは“ただ学ぶ”だけでなく、業務の流れの中に自然と取り入れることで、学びが定着し、成果へと結びつきやすくなります。

たとえば営業職であれば「提案時のクロージングフレーズ」を動画で学び、その日の商談で実際に使う、といった形で学び→即実践ができます。

こうしたサイクルを繰り返すことで、知識が定着し、成果につながる行動変化が生まれやすくなります。

「教育=コスト」から「育成=投資」へ意識を変える

研修や教育施策は「費用がかかるもの」「短期的な成果が見えにくい」として、コスト削減の対象になってしまうことも少なくありません。しかし、社員のスキル向上や意識改革は、将来的に業務効率・品質向上・離職率の低下など、組織全体の成果に直結する“無形資産”です。マイクロラーニングは、短時間・省リソースでも継続しやすく、現場の実務に沿った内容を選ぶことで即時的な成果も実感しやすいため、まさに「少ない投資で大きな効果」を実現できる施策です。

このように、教育を“コスト”と見るのではなく、「現場の可能性を広げる戦略的手段」と捉えることで、育成は投資へと意識が変わっていきます。
マイクロラーニングは、その第一歩として非常に有効なアプローチと言えるでしょう。

マイクロラーニングを成功させるために押さえておきたいポイント

1回3〜5分、1トピック完結にする

人の集中力は長くは続きません。1回3〜5分で完結するトピックに分けることで、心理的なハードルが下がり、隙間時間で学びやすくなります。

さらに「1トピック=1テーマ」とすることで、内容の整理・定着がしやすくなります。

“やりっぱなし”を防ぐ設計

コンテンツを作って終わりでは、学習効果は期待できません。運用面まで見据えて設計することで、受講率や定着率に差が出ます。

たとえば、定期的な進捗チェック、上司からのフィードバック、確認テストなど、継続的に学習を促す仕組みを組み込むことが重要です。

上司や現場を巻き込むことで「学ぶ習慣」を根づかせる

どれだけ良い仕組みを用意しても、「学びを応援する空気」がなければ定着しません。上司がコメントを添えたり、ミーティングで感想を共有したりするだけで、学びが“組織文化”に変わっていきます。

研修は受講者だけのものではなく、現場全体で支えるものへと進化させていく必要があります。

マイクロラーニングを始める前に考えておきたいこと

マイクロラーニングは「短時間で学べる」だけでは不十分です。

学習効果を高めるには、設計・運用・社内の巻き込みまでを見据えた工夫が欠かせません。ここでは、成果につながる実践ポイントを具体的に解説します。

目的とゴールを明確に

マイクロラーニングを設計する上で、まず重要なのは「なぜ学ぶのか(目的)」と「どこまでできるようになってほしいのか(ゴール)」をはっきりさせることです。
この2点が曖昧なままでは、内容がぶれたり、効果測定も難しくなってしまいます。

目的とゴール設計の例

  • 知識習得:制度や用語の正しい理解を目指す(例:法改正、社内ルールなど)
  • スキル定着:実務に必要な操作や対応方法を身につける(例:ツールの使い方、接客対応など)
  • 行動変容:マインドセットなどの考え方や判断基準に変化をもたらす(例:マネジメント意識、リーダーシップなど)

端末や社内環境との相性を確認

マイクロラーニングは、モバイル端末でも手軽に学べる点が大きな魅力ですが、すべての社員がスマホで快適に受講できるとは限りません。
たとえば、「画面が小さくて資料が読みづらい」「通信環境にばらつきがある」など、学習を阻害する要因が社員ごとに異なります。

そのため、導入前には以下のような視点で、使用端末や社内環境との相性を確認することが重要です。

  • 現場で主に使用されているデバイス(スマホ/PC/タブレット)
  • ネット接続環境や通信制限の有無
  • 受講者のITリテラシーや操作習熟度
  • 音声付き動画の視聴が可能な環境かどうか 
    など形式だけを先に決めるのではなく、「誰が、いつ、どこで学ぶか」という運用の前提に合わせて、最適な提供方法を選ぶことが、学習効果を最大化するポイントです。

「効果がある」状態をどう測るか、効果測定の考え方

マイクロラーニングの導入効果を判断するうえで、「受講したかどうか」だけを指標にしてしまうのは不十分です。
本当に成果が出ているかを確認するためには、目的に応じた複数の評価指標を設定し、段階的に測定することが重要です。

たとえば以下のような視点で評価を行うと、学習効果をより正確に把握できます。

  • 習得度(知識レベル):確認テストの正答率、理解度アンケートなど
  • 活用度(実務での応用):業務への反映状況、改善提案数、エラー削減など
  • 行動変容(マインド・習慣):上司や同僚からのフィードバック、自己評価の変化、日報での言動記録

また、学習プラットフォームで取得できるログデータ(受講率・視聴時間・回答状況など)と、本人・上司・同僚からの定性的なフィードバックを組み合わせることで、定量・定性の両面から学びの成果を捉えることが可能になります。

単なる「受講完了」ではなく、「知識が身につき、行動に変化が起きているか?」までを可視化できれば、マイクロラーニングは確実に組織力を高める資産となります。


まとめ:自社に合った“続けられる学び方”を見つけよう

マイクロラーニングは、特別なシステムや大きな投資がなくても、日常業務に無理なく取り入れられる学習スタイルです。
短時間で学べる仕組みは、多様な働き方が広がる今の企業にとって、社員教育を続けやすくする有効な手段といえます。

導入にあたっては、自社に適したコンテンツ形式の検討や、使用端末・社内環境との相性確認、効果測定の仕組みづくりの構築が重要です。
こうした準備を整えることで、学びのハードルを下げ、自然に取り組める環境がつくれます。結果として、社員の知識やスキルが定着しやすくなり、学習効果を高める研修につながります。